竹林教授のグローブ講座 良いグローブの「型」の見極め方
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〈なぜ、今、型なのか?〉
グローブの「型」にはプレーヤーそれぞれにこだわりがあり、「絶対にこうでなければ」というものをお持ちだと思います。毎日、日が暮れるまで練習し、クタクタになりながらも愛情込めて手入れして、やっとつかんだ俺の「型」なのですから、当然ですよね。

その俺の「型」ですが、最終的に良い「型」になるのか、悪い「型」になってしまうのかというのは、あまたのグローブから迷いに迷った上で「これだ!」、と思える1つを選んだ瞬間に、ほぼ決まってしまうということを覚えておいて下さい。俺の「型」が良い「型」であれば守備力は開花し、将来「守備の達人」、「守備の魔術師」にもなれるでしょう。しかし俺の「型」が悪い「型」であれば練習でも試合でも「ポロポロ、ポロポロ」、「守備の達人」、「守備の魔術師」には到底なれません。
良い「型」を俺の「型」にすることはプレーヤーにとって非常に重要です。

さて皆さん、多くのプロショップでは実にさまざまな方法で型付け(再仕上げ)サービスをされていますが、一体どんなものだとお考えでしょうか?まさかとは思いますが、どんなグローブでも細かい要求を完璧に叶え、魔法の如く希望通りのグローブに変身させてくれるものだと思っていませんか?

「型付け」の
効果はありますが、料理で言えば最終盛り付けとかトッピング、建築で言えば外装といった工程に当てはまります。ですからその「もの」の根幹に関わる素材・構造・下味付けといった基本的な部分はすでに完成されており、その後いくら手を加えても、その「もの」の「基本的な部分(土台)」以外を少し調整するレベルでしかないのです。
よって、

店に並んでいるグローブを見て、これはよい土台なのか、悪い土台なのか、言い換えれば、使い込んだとき良い「型」になるのか悪い「型」になるのか?という見極めが必要なのです。それがあなたの野球ライフを決定するといっても過言ではありません。

そのポイントについて今回は講義しようと思います。

〈よいグローブになる条件とは?〉
さて、ここまでは店に並んでいるグローブの土台はすでに完成していて、いくら再仕上げでいろいろやってみても、基本的なところは変わらない、変えられないということをお話してきました。理解していただけましたか?
では、それは何故かということを、お話していきましょう。

グローブはシート状になめした革(パーツ)と革(パーツ)を上手く縫い合わせることで立体に成型しています。ですから、自動車の組み立てのように、すでに成型された鉄板や、パーツをねじ等で連結して形にするものとは、基本的に違います。過去には一部分を成型し、自動車的生産を試みたケースもありましたが成功していません。
素手感覚で自由自在に指を動かしたいというプレーヤーの要望に応えるためには、職人的な立体裁断(立体的な仕上がりをイメージしながら、シート状になめした革と革を縫製していくことで立体的に仕上げていく)の技が必要だったということでしょうか?

しかし、ただ立体的になれば良いわけではありません。私は生産段階で常に次のような点をチェックしています。

@単なる立体としてとらえずに、「立体構造物」としてバランスのよい状態であるか

あるハウスメーカーの広告で
「耐震骨格」という宣伝文句がありました。よい言葉ですね。私のグローブで言えば「耐球骨格」。グローブはボールを捕るたびに「震度7」の激震に見舞われます。そんなことにはビクともせず、捕球の衝撃を軽くいなして、その後すぐに型が元通りになるバランス感覚をグローブ自体が有しているか。

A「関節」を有しているか

グローブはプレーヤー
の微妙な指の動きに、しっかり反応することが命ですので、可動部位に「関節」を形成すべく「あそび」がなくてはなりません。この「あそび」とは、職人が仕上がりをイメージしながら、パーツとパーツを縫い合わせる中で作り出していくものなのです。

これら2点がクリアされているかどうかで、良いグローブになるか、悪いグローブになるかの、実に70%も決まってしまうわけです。これは私たちが呼ぶところの「型紙」(パターン)が重要なカギを握っているということです。グローブ大学工場見学ツアーのトップページにある、「型紙」を思い出してください。

一つのグローブを作るには約30個の「型紙」を使いますが、「型紙」の大きさ・形状・カーブの度合い等の微妙な調整が、上記@、Aの達成に大きく関わります。「型紙」ひとつをほんの1〜2ミリ変更するだけで、変更前のグローブとは全くの別物になり得ます。私は今までに「型紙」を何千パターンも作成してきましたが、全工程で一番、集中力と神経を使う作業です。

約30個のパーツすべてを細かく検討し、試作を作る。試作を作ってはまた検討。この作業を繰り返し、グローブの「型紙」はやっと完成をみるのです。私も500パターンくらい作成してやっとコツを習得しました。
そしてここ20年くらいは自分の思うまま、バイヤーさんのリクエスト通りの形を出すことが出来るようになり、今はとても楽しくやっております。本当にグローブは「型紙」次第でどんな形状にでも変わることができる、変幻自在の生き物の如しです。

私はいままで世界中のバイヤーさん(つまりメーカーと呼ばれている会社の買い付け担当者さん)とグローブの商談をしてきました。その経験から、グローブを通して「成長する会社」と「成長しない会社」を見極められるようになりました。

「成長する会社」は、商談時にまずグローブの「型紙」(パターン)の話から入り、そして機能面にまで言及します。その後、全体のデザイン・色、そして最後に価格というケースです。

「成長しない会社」は、はじめに価格、次に色・ネームのデザイン・全体のデザイン、そして「型紙」(パターン)についての話は無し。ところで「型紙」(パターン)は?と尋ねると、今生産している○○社の○×▲■のグローブと同じ「型紙」(パターン)でいいです。(どうでもいいといった感じ)結局、全く同じ型では生産出来ないので、こちらで一部修正の上、生産になるのです。

「成長する会社」は「グローブは型紙が命」ということを知っていますのでこうなるわけですが、「成長しない会社」にはこの認識がない為「グローブは見た目と価格が命」みたいな商談になってしまうのです。世の中のグローブがすべて「成長する会社」のグローブになればいいのですが、何故か成長する会社のものは市場の30%くらいで、成長しない会社のものは70%くらいと、大部分が型に疑問を持たざるを得ないレベルなのです。

良いグローブになるか、悪いグローブになるか、を別ける型紙以外の要因である残り30%は、裁断・縫製・ひも通し・仕上げの問題です。良いグローブの生産は非常に難しいのです。たとえば、縫製作業でパーツとパーツの縫い合わせ面の長さが同じであれば、縫いやすい=生産しやすいですよね。では、生産しやすいからといって捕球面のパーツと背中のパーツの縫い合わせ面を、同じ長さにして縫い合わせたらどうなるでしょうか?それはグローブに似せた座布団になってしまいます。立体的にするには長さの全く違う物を縫い合わせるという高度な技術が必要です。これは言葉でいうほど簡単ではありません。実際、ミシン担当の熟練工員さんが「本当にこのパーツとこのパーツを縫い合わせるのか?(間違いではないのか?)」と確認に来るほどです。縫製以外の部門も同様で、忠実に型紙通り生産しないとまるでダメなグローブになってしまいます。日本国内の、名人といわれる有名な生産工場でも、縫製が間に合わないので下請けに出したら、下請けのミシン担当工員さんにはとてもじゃないが縫製できなかったそうです。自社のミシン担当工員さんは何とか縫製していたのですが、下請けのミシン工員さんは縫い合わせるパーツとパーツのサイズがあまりにも違うことに驚き、とても縫いこなせなかったということです。これはうそのようなほんとの話です。

これでよいグローブになる条件がやっとそろいました。その条件とは、

型紙の良し悪し⇒70%

良い型紙通りに生産出来る、高度な技術力を持つスタッフの有無⇒30%

理解していただけましたか?これを達成していくのは並大抵のことではありません。
現状、サクライグループは中国とフィリピンの優秀な工員さんのパワー(若手も熟練工員も技術を自分のものにしようと実に意欲的です)と日本人の技術力の融合で、高品質・高機能・合理的な価格を目指しているわけです。

いいですか、グローブの命は「型紙」です。「型紙」が命です。

〈完成品グローブ型付けのウソとホント〉
色々な方法を駆使したところで、型付け(再仕上げ)では、基本的なことは何も変えられないこと、ご理解いただけましたでしょうか?しかし、決して店での型付けには効果が無いといっているのではありません。効果があるものもあれば、無いもの(どころかもっと悪くなるもの)もあるので、全て型付けにごまかされずにしっかりとグローブを選んでいただきたいということなのです。あなたの充実した野球ライフのために・・・。

私は仕事柄、よく自宅近くの野球用品店にグローブを見に行きますが、「これは必ず1年後にプレーヤーと一体になったよい型になる」と確信できるのは、残念ながら店に並んでいるグローブの3割くらいです。他の7割は幸せなグローブ人生を送れそうもないかわいそうなグローブばかりです。何とかよい型になるグローブの比率を上げていくことが私の使命ですので、まだまだがんばらなくては!しかし当面は、この3割の中からグローブを選びぬかなければならないという、困難で危険な状況であるということを是非ご理解ください。

今までの話をまとめればこんな感じでしょう。

日本市場

┏━




┗━
プロショップでの型付け有り 守備の達人
守備の魔術師
良い型の
グローブ30%


更にフィットし、良い型としてなじみが早くなり、型崩れもしにくい

プロショップでの型付け無し


段々になじんでいくので心配ない

┏━






┗━
プロショップでの型付け有り 残念!
悪い型の
グローブ70%


手にフィットしているように感じるのも束の間、すでに型崩れは始まっており、型破壊へ進む、つまり型付けなどしないほうが長持ちする

プロショップでの型付け無し


徐々に型は崩れ、それと格闘しているうちにライバルとの差は開いてしまう

   

〈保存版!!「良いグローブの型」の見極め方〉
よくプロショップや大型チェーン店のバイヤーさん(商品の買い付け担当者さん)から「どこのグローブの生産工場の品質が良いのかねぇ?」なんて聞かれることがあります。現在、グローブ生産工場は国内に約20社、海外に約8社あります。同じブランドのグローブでも何ヶ所かの工場で作られていることがあり、工場によって大きく「型」がちがうのです。経験を積んだバイヤーさんになると、ブランドでなく生産工場のチェックまでしないとダメだということに気付いているのです。「どこのグローブの生産工場の品質が良いのか?」この解答をこの場でしても何の意味もありませんので、代わりに良いグローブの型の見極め方をグローブの写真を通してご紹介したいと思います。代表的なポイントを上げていますので、このポイントに該当する項目がひとつでもあればおすすめできないと考えて下さい。
これもすべて私の、50年におよぶ野球グローブ人生から得たことを基にコメントしてあります。これがあなたと良いグローブの出会いになり、「守備の達人」の道をばく進していただくきっかけになれば、グローブ職人としてこんなにうれしいことはありません。

1:グローブにバランス感覚があるか?

このバランス感覚とは、前にも触れた「耐球骨格」を有しているかということです。震度7の激震は軽くいなしても、すぐに元に戻れるかということです。このバランスはグローブに手を入れグローブを閉じてみればわかります。捕球するときのイメージで、親指と何指が正対するか確認してください。

硬式・軟式であれば

外野手のあなたなら オールラウンダーをめざすなら 内野手のあなたなら

ソフトボールであれば

外野手のあなたなら オールラウンダーをめざすなら 内野手のあなたなら

このバランス感覚の目安になる親指と○指が正対するか?という点は、私が歩んできたグローブ人生50年の間に大きく変わりました。以前は今日よりもっともっと人指し指よりだったのです。しかし近代野球のすさまじい進化により打球の速さ・強さは格段に向上しました。その打球を逃さず受け止めるためにはグローブの親指強度を向上させることが最善の方法です。そこで当社は業界の先陣をきって親指革命を開発し、親指強度を格段に向上させる事に成功しました。親指が安定し、自由に動かせるようになった結果、その正対する指はすこしずつ小指側へとシフトしています。このシフトで、まず捕球面が大きく確保され(たとえ普段は全て使わなくても〉、型崩れも回避できるようになりました。「道具はまず親指から」という親指の重要性を証明している事例です。

2:グローブの硬くすべきところは硬く、柔らかくすべきところは柔らかいか、そして関節はあるか?

全体が硬い仕上げのグローブで見分けるのは難しいのですが、何とか5本指と手の平の神経を集中させてチェックしてください。

赤の斜線部分が十分に硬く補強されているか確認してください。ここがはじめから頼りないレベルであればメリハリがつかず、使えば使うほど不安を感じるでしょう。
3指(人指し・中・薬)も図のように硬さのバランスが違います。
3指の指先も「いざ!」という時、重要ですのでチェックを忘れずに。
Aの土手部はほどよく硬くです。硬すぎも良くありません。
柔らかさ=関節の見極めが大事です。関節を有していなければ、いつまで経っても握力トレーニンググローブになってしまいます。チェックは慎重に!!
C’のラインは小指側のフレックスライン(このラインに沿って曲げる)です。ここに関節があるか?元々硬いグローブでもかすかに感じ取れるか?Cは特に柔らかさが必要です。
Aは親指の関節です。昨今は捕球時、親指を積極的に動かすため、柔らかさが必要です。A’は親指側のフレックスライン
Bは極端に柔らかい関節は必要ありませんが、人間の背骨付近にあたる部分ですので、「ねばり強さと柔らかさ」が必要です。

この硬くすべきところは硬く、柔らかくすべきところは柔らかくという課題を、型紙(パターン)のみで実現することはなかなか困難です。当社ではこの課題に対し、「関節を損なわずに硬くすべきところを硬く」できる特殊構造版を開発し、グローブに内蔵することで対応しています。

ここぞというときには硬さを発揮し、自然体でというときにはしなやかに対応してくれる。そんなメリハリの利くグローブかどうかの見極めが重要です。

3:グローブの「おなか」が極端に出ていないか?

2のチェックと同時にこのポイントも是非確認してください。「おなか」、つまり中指と薬指の指又あたりがグローブを閉じようとするときに極端に膨らんでしまうものは良くありません。これは捕球部と背面部のパーツのバランスが悪いと発生します。買われたときはほんの少しの出っ張り程度だったものでも、使い込んでいけば2倍、3倍にもなりますので要注意です。こうなるとグローブを閉じるときに捕球部とグローブの指先が連動せずチグハグな感じになります。良い型に育ってきたなと思う頃に型崩れを起こす原因のひとつです。現在のグローブの構造上、全く出っ張らないものはありません。それを理解した上でよく比較し、ご自分の指先にあった、出っ張りにくいものを選んでください。

4:ポケットの「たまり」の位置は?サイズは?

1で触れたバランス感覚は良くても、ポケットの「たまり」の位置・サイズがおかしいグローブは多いです。

これから説明するポイントが達成されていなければ「使えば使うほど味が出る」グローブにはなりませんので要注意です。

ソフトボールはボールが大きいので、わかりずらく恐縮ですが、硬式・軟式グローブの場合はプレイヤー自身が捕球を繰り返しながらポケットの「たまり」の位置設定をする事が型作りする上で重要です。ここでいう「たまり」とは、プレイヤー自身が最終的に自分の手・捕り方に合った「型」に仕上げていく前段階の地ならしの場所のことで、どこを一番深く耕しておくか(何処をポケットにしたいか)を示しています。この「たまり」が適正であればプレー時のなじみ、型付けがスムーズになります。 

そのポイントは以下の通りです。

外野手のあなたなら オールラウンダーをめざすなら 内野手のあなたなら

はポケットを表しています。一番大きな円から一番小さな円に向かって少しずつ深くなっていきます。ちょうど地図で山の高低をあらわす線と同じだと思ってください。

一口に内野、外野といっても、それぞれのポジション、捕球の仕方などによってポケットの位置には個人差がでます。特に内野手に関しては、その個人差が強いです。その個人差を大別すると、上の写真のように、内野手のポケット位置は、横広に分布し、外野手のポケット位置は、縦広に分布しています。オールラウンダーはその中間といえるでしょう。

ポケットのサイズは使用するボールより少し大きめであるか?ポジション別では外野・オールラウンド・内野の順にポケットが大きくなっていきます。しかし特に軟式の場合、ポケットが大きすぎるとボールがはねやすくなりますので、注意してください。

この「たまり」の状態、わかりにくいのですが、良く見るとちゃんと設定されているグローブはありますよ。この技術はかなり高度なものですし、又見極めるのも少し訓練が必要かと思います。

5:グローブは立っていますか?立つ為の条件はそろっていますか?

グローブが立っている寝ているという表現を業界では良く使います。

立っていればボールを正面から受け止めやすく、寝ていればボールを横から捕らざるを得ません。

立っているグローブは、人指し指の状態に特長があります。

  • グローブの背骨として、中心に人指し指が配置されている

  • 正面からグローブを見て、人指し指がほぼひねられずに正面を向いてつけられている

人指し指を全くひねらずにつけることは強度的な問題があり、多少ひねることを計算して設計しております。しかし、

図Bのように大きくひねっているものは結果的に、ボールを正面から捕れない横捕りのグローブになってしまいます。この型ですと使いこんでいくうちに親指が寝てしまい、ポケットも狭くなりどうしようもなくなります。

この状態のグローブを業界では「せんべい」と言います

A:ほぼひねられずに正面を向いている B:ひねられてついている

特にソフトボールでは使用ボールが大きく、より正面からボールを受け止めることが必要ですので、人差し指のつき方は重要です。当社の「極め捕り2REV.」は人指し指を正面に向かせることに成功した最新モデルです。

「立っていない」状態のグローブを、いまだにプロ野球や高校野球のプレーヤーが使っているのをテレビで見かけます。

グローブが「立っていること」は、近代野球において非常に重要なポイントですので必ずチェックしてください。

以上、5つのポイントを挙げてみました。是非「良い型」探しの参考にしていただければ幸いです。
この内容を理解した上で店に行き、改めて色々なグローブを見てください。これらの条件をクリアしているのは30%くらいしかないことがおわかりになれば、あなたの、グローブを見る目はかなりハイレベルだと思います。また、その条件をクリアしていないグローブはどうなりそうか、そのグローブでプレーしたらどうなりそうか想像してみてください。昔のグローブをとりだして、見てみるのも勉強になると思います。

全くグローブに関係ない話で恐縮ですが、日本が今輸入再開しようとしているアメリカ産牛肉は、実に5年以上も前からヨーロッパで輸入禁止になっていると聞きました。ヨーロッパの検査によればアメリカ産牛肉は人間が食するに値しない「有害物質」(急速に大きく育てるため、牛に与えられる大量のホルモン剤)が含まれているらしいのです。今まで私は「店で販売されているのだから大丈夫」と安易に買い物していましたが、この話を聞いたときはビックリしました。考えてみると、意外と何の分野でもそうなのかもしれません。「完成品グローブ型付けのウソとホント」でも話しましたが、買う側が商品を見極めなくてはいけない時代なのです。グローブに関しても市場に出回っているものの70%は「悪い型のグローブ」です。しっかり見極めてください。
私が今までグローブと共に歩んできた50年の道のり。しっかり見極めた上で選んでいただけるグローブを作ってきたと自負しております。そしてまだまだ続く今後のグローブ人生もそうありたいものです。

今回、本社(サクライ貿易)からグローブの「型」について書いてくれと言われ、私なりにまとめてみましたが皆様のお役に立てたでしょうか?少しでも業界から「有害物質」を除去し、野球愛好家のあなたの心の健康に役立てたらこんなにうれしいことはありません。

グローブの「型」の説明をしてきましたが、考えてみればこのこだわりが我が「サクライグループの型」と言えるのかもしれません。どの企業にも長い年月をかけて培われてきたものがあり、それがいつのまにか「型」として出来上がっている。世界中の野球グローブを作りつづけて50年。色々なことがあり、色々な意見を聞き、それこそ色々な野球グローブがありました。その中から厳選され「やはりこうあるべき」というものが自然に出てきて、その積み重ねが「企業の型」を作り「グローブの型」にも反映される。少しまじめすぎたかな?と思うこともありますが、この「型」が私の体に染み付いているので、いまさら変えるわけにはいきません。こんな「型」ですが、あなたの「型」と相通じるものがあったでしょうか?もしあればまた次回もお付き合いください。グローブについての話はつきませんので。

竹林孝三




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